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実例FAQ |
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「五感表現に注意!」とは、どういうことでしょうか? |
味覚、嗅覚、触覚に関わる直接表現(『甘い味』『香りがして来た』『痛かった』など)を、ト書きだけで指定しても伝わりません。(視聴味嗅触)
(2001,11,12) |
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『悲しい』『寂しい』をト書きに書いてはいけませんか? |
『悲しい』『寂しい』などは、ト書きだけで表現しても映像として伝わりません。
(2001.11.29) |
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人物の心理を表現するにはどうしたら良いでしょうか? |
「台詞」「動作(表情)」「ナレーション」「情景」「小道具(事物)」「夢(幻想)」「回想」「音楽(音響)」「カラー」「キャメラ構図」の10の手段があります。
(2002.04.05) |
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手紙やメモを受け取り、その内容を描くにはどうしたら良いのでしょうか? |
通常は『××(差出人)の声がダブる』とト書きに書きます。何にダブるかはその表現したいシーン(思い)によって異なります。手紙を読む人物の顔にダブり、その次のシーンで相手の人物が手紙を書いている姿、または相手の人物の動きやイメージ的な山河や海、回想シーンなどが映像で表されたりします。この場合、はしらは当然別にたてます。書いた人物が話しているように表現したい場合は、手紙を書いている人物を表すことがシーンの最初の指定となり、また、書いた人物のM(モノローグ)またはN(ナレーション)を台詞とします。(例:紀子M「お元気ですか……」)
(2002.09.18) |
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劇中で人物が読んでいる本の内容をどう表せば良いでしょか? |
手紙表現のようにお書きになればと良い思いますが、ちょっとご質問の主旨がわからず、誤まった解釈でお答えすることになるかも知れません。それよりその本の内容を、例えば棒読みにように観客・視聴者に伝えなければいけない設定なのでしょうか? そうであると、あまり意味がなく、面白みもないと思いますが? 日記などは手紙と同じで、書いた人物の思いを時間を経て知る面白みが生まれるとは思いますが、出版された本だといががなものでしょう。もっともそこに、その読んだ人物だけに伝わるメッセージがあるとすれば別ですが。単純に誰かを掴まえて、台詞で内容を掻い摘んで語る、という手はいかがでしょうか。 (2002.10.19) |
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メールを打つ場面での表記はどうすればいいでしょうか? |
中々面白いお問い合わせですね。時代を反映して、ユニークな視点をお持ちだと感心しました。表記の仕方についてですが、画面のやり取りを絵で表したのであれば、お書きになっているようにト書きで指定する方が良いでしょう。次にその内容や文章を画面で直接見せたい場合は、
『 』などで、メール文を指定して、台詞と分けて扱うのが良いでしょう。これは台詞との混乱を避けるためで、台詞指定には、人以外のモノであっても、擬人化された『喋るモノ』が必要です。今回の例の『画面』では、『喋るモノ』ではありませんよね。擬人化もしていないようですから、台詞表記ではありえません。最後にメールのやり取りを画面(絵)で見せる必要性とその効果について考えてみましょう。メールの画面を見せてのやり取りって、見ているほうには退屈ではありませんか? そして、映画ではなくテレビであれば、画面に視聴者釘付けとは中々いかないですから、見逃してしまうということも起こります。やはり画面と同時に台詞でも語ったほうが良いでしょうね。そうなると台詞表記は『画面』ではなく、その人物の名前になりますね。
(2006.01.20) |
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シーンの途中で人物が見ている風景などを表現したい場合は? |
場面転換の手法(カットバック)やその契機、或いは映像技法(FI FO OL DIS)などについては別項でお答えするとして、原稿上の表現、書き方についてのみお応えします。心象風景のフラッシュ、イメージ、回想については回想をご参照下さい。まず基本的には別にはしらを立てるのが通常の表現手段です。ただ短いシーンは、手紙表現と同じくそのシーンの中に「× ×」とト書きの中で区切り、簡略に済ませることでテンポなどを表すことが出来ます。その区切りの最初にはそれが何であるのか、例えば「イメージ・フラッシュ」などと書き表しておきます。その記号は「× ×」以外に「× × ×」でも、その他どんな記号であっても構いません。それは作者の個性ですが、私は師匠から「× ×」の継承を命じられました。それよりもこの場合特に留意すべき点は、繰り返しになりますが、はしらを立てる程でもない短いシーンであるという前提です。また演出に関わる映像の指定、例えば「カメラのファインダー越しに」とか「主人公の視点で」とか言った表記は、監督の領分を侵すもので嫌われることがあります。そのような指定をするまでもなく、そういう映像で表現するのがベストである、そのような映像でしか人物の心情などを表現出来ない、と判断させる内容、表現、台本が、優れた脚本ということになります。 (2002.04.21) |
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実在の風景が変ってしまった場合、それでもそこを指定していいでしょうか。 |
創作の視野を広げてみましょう。
例えば宇宙を描くSF、実在の風景を撮るためにスタッフを宇宙へ送り込むことは出来ません。 例えば時代劇、タイムマシーンがまだ完成していないので、俳優をその時代の風景の中に置けません。
ですから実在の風景にこだわる必要はありませんし、その拘りは無駄です。
それより何より、貴方は何を描きたいのか、もう一度考えてみるのも良いでしょう。
ドラマではなく風景を描きたいのであれば、脚本家を目指す必要はありませんね。
(2003.02.15) |
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挿入歌や曲などを指定しても構いませんか? |
懸賞公募の中で良くみかけます。基本はNGです。良く知られた曲であれば、著作権の扱いがあり、その作品の放送が実現した時に使用できるかわかりません。その曲に依存した物語であれば、根底から崩れてしまいます。ご自分のオリジナル曲の楽譜を添付して応募した作品を拝見したこともあります。シナリオ公募という趣旨を理解しておらず、その1点で選外を主張なさった審査員もいらっしゃいました。もちろん内容も曲(歌詞)も身勝手な独りよがりの作品とお見受けいたしましたが。なお、放送を前提としたシナリオでは、著作権をクリアする交渉を行った上で使用します。
(2002.03,03) |
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波の音とか、効果音の指定はしても良いでしょうか? |
ラジオドラマ(オーディオドラマ)は聴覚に訴えるため、音の扱いは特に重要です。その音によって広がるイメージもあります。テレビドラマの場合、それほどの依存が「音」にあるのか、ちょっと疑問です。映像で語るのが基本ではないでしょうか。もちろん、ドラマを盛り上げるための効果音を否定するわけではありません。指定したい時は、それで何を描こうとしているのか、現場の皆さんに意図がきちんと伝わるように致しましょう。指定はト書きの中で行ないます。ご自分の思い入れ、好みだけを押し付けるような音指定は感心致しません。
(2002.03.19) |
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「音」の扱いは大切でしょうか? |
音を指定する場合、「音で何を語るのか」をまず考えましょう。塾生支援ページ記載の心理描写>効果音、または曲指定もご参照ください。
(2004.05.23) |
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商品名ってタブーですよね? やってはいけないことですよね? |
確かに不味いですね。(笑) でもそんなに落ち込まなくても大丈夫ですよ。大切なのは作品の内容ですから。それに比べれば些細なことです。指導担当の先生からもご指摘やその理由のご説明があるでしょう。今後気をつければ良いことです。ちなみにクラムHP/懸賞公募/注意点の中に以下の記述があります。商品名などを扱うのが不味い第1の理由です。
【広告不可】
「商品名や屋号の表記不可。NHKでは当然。民放であればスポンサーとの絡み。例えとして代表的なものとしては、ディズニーランド、吉野家、ポカリ(スエット)、マック(マクドナルド)、ケンタッキー(フライドチキン)、ロッテリア、ペプシコーラ、コカコーラなど」
(2005.01.08) |
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台詞の中の商品名も必ず架空の名前を考えて書くことが常識なのでしょうか? |
常識というほどでもないでしょうが(笑)上記理由でご判断ください。要は「広告不可」です。架空の名前をウンウン唸って考えるのは、結構無駄な努力になる場合もあります。これらは事例毎に判断しないといけないので、即答出来ません。ごめんなさい。それと、創作の上での大切な視点ですが、高級ブランド名でも知らない方もいますよね。お年寄りや関係のない世界で暮す方々も見るテレビでは「知っているのが常識」は通用しませんよね。秘策として(笑)「何を伝えたいか」からお考えになるのが良いでしょう。例えば「高級ブランド」で何を伝えたいか、そして次にその伝え方を考えてみる。 (2005.01.08) |
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