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構成FAQ |
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「構成」とはなんですか? |
映画やテレビドラマなどには一つの流れがあります。それを「構成」と呼びます。この構成には、古くから様々な形があります。その類型を構成原則と呼んでいます。例えば「起承転結」や「序破急」、「3幕構成」などです。客人講座(現・基礎講座)の中でご紹介や解説をしていますので、参考になさってください。
(2003.08.06) |
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構成を組み立てる基本は何ですか? |
構成を組み立てる基本は物語の変化や流れです。同じ場所を繰り返したりしていては変化に乏しく視聴者は飽きてしまいます。また、難しい機械の説明に終始しては、視聴者の興味が続きません。場所を変え、話を変え(発展させ)、常に変化させて興味を持続させる工夫が求められます。そして、この作品で何を描きたいのか、主題を決めてそこに至る道筋を求めて組み立てる、話の構成をそこから考えてみることも大切ではないかと思われます。
(2004.03.14) |
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「ハコ」ってなんですか? どんなふうに書けばよいですか? |
話の各ブロックを「箱のように囲う」ことからそう呼びます。図表のようになる箱書を作成することで、一目で物語全体を見渡せるようになります。箱書は本来、作品をシナリオに興すためのメモ書きです。箱創りは、物語を構築し、全体を掌握するためには、とても有意義な作業です。シーンやシークエンス毎に、そこで何を語るかを、整理、構築、検討する手段です。ハコ書きの手法は色々ありますが、例えばノートや白紙の中に四角いブロックを先に幾つも設けて、その中にト書きや台詞、思い付き、物語の展開上忘れてはいけない事々などを、思いつくまま、或いは流れに添って書くのが一般的です。それを切り分けてカードにする方法や、或いは巻紙やノート1冊、各頁を1シーンや1シークエンスにするなど様々です。要はご自分のやりやすい、浮かびやすい手法で、ご自分のためのメモ書きとすれば良いのです。
(2001.12.17) |
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「伏線」ってなんですか? |
後で起こる出来事を、さりげなく前もって観客に暗示する作劇術のことです。何気なく登場していた小道具が、謎を解く大きなヒントになっていたり、ドラマの展開に関わる重要な役割を持っていたなどです。観客に先を読まれないように、そして観客の記憶のラインにしっかり残るように張るのが上策です。
(2001.09.13) |
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見せ場というのは、具体的にどういう場面なのか、教えてください。 |
簡単に言えば「観客を惹き付ける場面」ということですね。具体的には喧嘩などの争い事やサスペンス、スリルといったハラハラドキドキするようなシーンや、美しい風景や見慣れぬ光景などのドキュメンタリーな映像、例えば天変地異や動物の群れなどが押し寄せてくるのも惹きつけられるでしょう。それ以外にも人の生き死にや、男女のラブシーンがありますね。あと、これらの見せ場は沢山あって、作品の中に散りばめられている方が良いですね。それと1つ1つが独立しているより複数重なっているのが効果的です。『誰かが夢を覗いている』を監督してくださったのは神代辰巳さんでしたが、男女争うシーンを新宿の通勤ラッシュの中で撮ってくださいました。男女以外のサラリーマンやOLの群れが、全員背を向けて職場へ向かっている。ちょっと異様な光景で惹きつけられました。 (2002.04.05) |
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「押しが足りない」というご指摘が理解出来ません。 |
「もうひと押し」「押しが足りない」という使い方をします。受け手として物足りないということです。何が足りないかはその作品によって異なりますが、大概は人物の心情やリアクションが中途半端な場合に使われます。 (2001.10.28) |
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「裏で語れ」というのが良くわかりません。 |
台本上、或いは映像などで直接表さず、見えない、見せない表現で視聴者や観客に分かってもらうやり方です。例えば苦しんでいる病人を直接描くのではなく、看護婦の詰め所に介護している家族が飛び込んで来てパニックを起こす、そんな表現で患者の苦痛や家族の苦悩まで表せますね。
(2002.02.21) |
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回想を取り上げる時の注意点などについて教えて下さい。 |
回想は無駄な説明を省く手段として大変優れています。でもドラマは常に現在進行形ですから、ダラダラと回想で過去の説明を続けては話が停滞して、視聴者・観客に混乱を与えることにもなります。回想を用いる場合は、誰の回想で、どこまでが現在で、どこからどこまでが過去か、これら必要なことを観客・視聴者に「わからせ」ながら活用しなければなりません。その手法の1つとして、回想の始まり、つまり前のシーンの最後は回想を始める(浮べる)人物の「……」で表し、回想が始まるはしらは【○回想・喫茶店】などとします。【○恵子の回想】など、はしらにその人物名を加えたり、ト書きで指定するのは丁寧で結構ですが、前後の流れでわかればその指定は不要ですよね。また、回想を終えたことを告げるためにも、話が進行する現在に戻った最初は、その回想・イメージを浮べた人物が、回想を始めた場所と時間に戻って【○元の公園】などで始めるようにする、これが基本形です。なお、回想の扱いには「マズルカ」というの代表的なドラマの形式があります。このお話しは別の機会にします。
(2002.04.16) |
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「回想に頼るな」とは? |
お話を都合良く転がしたり、最初から書き直すのが面倒なのか、急場凌ぎ(たぶん)で「実はこんなことがあったから」と誤魔化す計算のない回想の挿入。
(2003.09.19) |
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回想の中に回想を持ち込んでも構いませんか? |
それが回想の回想であることが伝われば構わないでしょうね。でも、時間軸の流れが1本で暮らしている人間にとって、回想から回想って……? 回想は誰かのものですが、その人物が過去のその時に、その回想をしたことまで、今の自分が覚えていたことになりますよね? そんなに人間の記憶って確かで重なるものなんだろうか? そんな疑問や混乱が入り混じって、直ぐにその設定を理解・納得出来るとは思えません。なので、あまりお薦めはしません。新たな作劇法を求めるのも結構でしょうが、生み出す作業において、構成がごちゃごちゃになってしまう危険性もあります。スタッフや視聴者に混乱を招くよりも、1本線で辿って、直ぐに現在進行のドラマ基点に戻る方が親切で、余計な足踏みなく、すっと受け入れていただけでしょう。そんな構成を選択なさった方が良いでしょう。
(2001.11.23) |
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回想が終わった時のはしらの立て方は? |
「元の××」にしています。マズルカみたいに長い回想であっても同じですね。台本を読み進んでくださった方が、「ああ、そうか、ここまで回想だったんだ」と思い出してくださる場合もありますから。(笑)
(2005.04.19) |
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回想の場合、「××の回想」とはしらに書くのでしょうか? |
はしらの基本は場所の指定ですから、××が人物であれば、はしらにはなりにくいですね。もちろん手馴れた脚本家が人物のアップをはしらにしている場合もあります。それが回想であることを、スタッフや観客に分からせるには、はしらの場所指定の中に、単純に(回想)とか【・】で表せば良いでしょう。また、回想が終わる場合は、始まった基点の場所に戻る、【元の××(場所)】みたいなはしらを立てて表し、その前のシーンのト書きに(回想終わり)と書き表しておくのが親切で、1番のやり方かと思います。ところで、回想の中の時間の流れはゆるかやでも、ほんの一瞬のことだという、そんな暗黙の了解が、人間の本能的な理解や経験や感性の中にあるのかも知れませんね。人生の終焉を迎える時の走馬灯ですか?
(2003.03.12) |
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回想が続く場合のはしらの立て方は? |
すみません。ご質問の意味や意図がよくわかりません。どのような構成をお考えなのでしょうか? 原稿を一度お送りください。回想の中でも流れて行く時間軸があるはずですから、その流れに沿っている構成や展開であれば問題ありません。単純にはしらの中に(回想)を加えるだけですよね? それ以外に1つの流れに沿わずに回想があちらこちらに飛ぶ、シナリオ初心者に有り勝ちな脚本を思い出しました。そんな脚本であれば、わかりやすさを第1にしたハコや構成からやり直す必要性を感じます。単純なご質問であれば、まずは基礎講座の構成項目の課題や、塾生専用ページを再度ご参照ください。
(2005.07.09) |
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回想が続く場合のはしらの立て方は? |
すみません。ご質問の意味や意図がよくわかりません。どのような構成をお考えなのでしょうか? 原稿を一度お送りください。回想の中でも流れて行く時間軸があるはずですから、その流れに沿っている構成や展開であれば問題ありません。単純にはしらの中に(回想)を加えるだけですよね? それ以外に1つの流れに沿わずに回想があちらこちらに飛ぶ、シナリオ初心者に有り勝ちな脚本を思い出しました。そんな脚本であれば、わかりやすさを第1にしたハコや構成からやり直す必要性を感じます。単純なご質問であれば、まずは基礎講座の構成項目の課題や、塾生専用ページを再度ご参照ください。
(2005.07.09) |
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人物の回想ではなく、物語の構成として過去を描く場合は? |
「マズルカ形式」という手法があります。台本上での描き方は、はしらをたて、ト書きの中にタイトル(『10年前』など)で指定します。
(2011.01.19)
タイトルで『10年前』などと表すのは、映画など、観客が画面を見つめてくれている場合で、TVなどでは見逃す場合があり、余り有効な伝え方ではありませんね。ですからナレーターを用意して語らせる手法が多いです。
FAQ「はしら/時間経過」もご参照ください。
(2011.01.30) |
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「マヅルカ」について教えてください。 |
1936年にオーストリアのウィリー・フォルスト監督によって制作された94分・35mm・白黒映画のタイトルです。殺人者による回想シーンを大胆に使ったストーリー運びが画期的で、先駆者となりました。冒頭とラストが現実、中間が全て回想によって構成されています。ここから「マヅルカ形式」いうシナリオ用語が生まれました。女主人公が殺人罪?
何故罪を? そして最後はあっと驚くどんでん。ビデオを探して(恐らくまだないでしょうが)ご覧になってみてください。
(2002.04.23) |
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「起承転結」がわかりません。 |
起承転結とは、漢詩の句から生まれた構成法のことです。身近な参考例としては四コマ漫画があります。ドラマ創作では以下のような流れです。
(起)−ドラマの発端部分。時や場所、人物の相互関係や状況などを紹介。
(承)−ドラマが展開して行く過程でドラマの大部分。小さな山場が必要です。
(転)−全編のヤマや頂点を描きます。同時に作品のテーマを明確にします。
(結)−物語の結論、結論。視聴者や観客をドラマから解放します。
(2002.03.11) |
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「序破急」って、何ですか? |
世阿弥(足利時代)が『能作書』の中で唱えた能における構成法です。徳川期には近松門左衛門の浄瑠璃作法の基準ともされ、歌舞伎作者たちの脚本構成にも強い影響を与えています。
この構成法は、三部分説とも呼ばれ、これを五段に分けます。序(一段)、破(前段・中段・後段)、急(一段)といった感じです。これは原則で、題材によっては四段、或いは六段、七段となっても差し支えないようです。
ドラマ創作に当てはめると、以下のようになります。
序−発端。劇の方向や性質環境などが暗示される。
破−中枢部。
前段−人物の相互関係や、劇的な局面が次第に錯綜します。
中段−劇的事情が複雑になり、人物の性格的な動きなどを細かく描写します。
後段−物語の主題が明瞭に浮かび上がります。
急−劇的事情が一つになったクライマックス。物語が収拾されて終わりを告げる部分。
(2002.05.17) |
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「3幕構成」について教えてください。 |
1ACT(第1幕) セットアップ Set up/設立
時間的分量では、2時間もの映画で、大体始めの30分位。
物語の設定がすべて語られる部分。
物語の設定とは、主人公の置かれている状況、舞台、関連する全てのキャラクター紹介など。
観客がこの物語の概要、設定を理解するための部分で、第1幕の切れ目(1ACT Break)には、主人公の欲求が必ず明らかになり、それが物語を動かしていくための要因とならなければならない。
2ACT(第2幕) コンプリケーション Complication/複雑
物語は波打ち、絡まり、複雑に込み合い、予期せぬ方向に転がりはじめて、クライマックスに向かって高まる。様々な困難や物事が主人公の身に降りかかり、第2幕の切れ目(2ACT Break)には、もう逃れられないという最悪のポイントが用意されて、主人公を追い込む。多くの場合、クライマックスにつぐ、何か大きな出来事が起こる。それはクライマックス前の劇的シーンであったり、サブストーリーの集結であったりする。中間あたりにミッドポイント(Midpoint)と呼ばれるクライマックスに関わる何か重要なターニングポイントが用意される。これは観客を集中させるための仕掛け(ティッキングクロック/時限爆弾)。
3ACT(第3幕) クライマックス Climax/絶頂
物語のテーマ性が一番濃厚に語られる部分。
一難去って、また一難、或いはドンデンがあり、問題が一挙に解決されたり、より大きな悲劇に主人公が見舞われるなど様々な進行でエンディングを迎える。エンディングは余韻を楽しむ程度に、軽く押さえているのが通常。
(2003.09.23) |
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「ソナタ形式」って何ですか? |
元は音楽用語のようです。楽曲形式で5段型。それをドラマ創作の構成に取り入れたり、例えているようです。ちなみに5段は、「序論」「説話」「論証」「列叙」「結論」に分けるようです。
(2002.07,09) |
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「起承転結「序破急」「3幕構成」以外にも構成原則がありますか? |
色々あるようですね。少し古いシナリオ教本を読むと、その時代の流行というか、お手本となる国の戯曲や映画からの紹介があります。ギリシャとか、ソビエトとか。客人講座の中にまとめていますから、受講が進めていかれれば、いずれたどり着くと思います。
(2002.05.23) |
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「省略の技術」とは、何のことですか? |
シナリオを学び始めた頃に、何人かの先生方からお伺いした言葉です。その当時は何を仰っているのか? 今の貴女と同じくチンプンカンプン。(笑) あれから20年近くを経て、少し、あの時にいただいた言葉の意味や意図がわかってきたのでしょうか……。そんなお話しでお答えしたと思います。でも、そんな教えを受けた先輩たちの年に、私はまだ届かないですね。違うかも。(笑)シナリオで描く自分だけの世界は、完成させたり、させてはいけないモノかも知れません。台の本や脚の本ですからね。それ以前に、誰のためにシナリオを書くのかと言えば、現場の監督や役者、ましては発注者であるPのためではなく、完成作品をご覧くださる観客や、視聴者のためなんですね。その観客や視聴者は、どこの誰かも知りもしない、偉ぶった送り手からの、テメエの考えがガチガチで絶対みたいなメッセージなんか受けたくない。自分が楽しみ、自分で判断したい、一方的な決め付けなんか受けたくない、そうお考えなのかも知れません。だから省略表現をすることにより、視聴者・観客に想像や判断を委ねる、そんなことが出来れば、それはそれで、とても素敵な役割の成就なのかも知れません。
(2002.11.19)
上記回答は、当時将来有望と思えた塾生からの問いで、事実この方は懸賞公募で後に賞を受賞されてデビューなさいました。この回答で、その当時に私が言いたかったことをご理解いただけたようです。でも、これからシナリオ創作に挑戦なさる皆様の疑問とは異なるでしょうから、補足意見を述べます。シナリオでは、スタッフや視聴者、観客の想像をかきたてながら書き進めるのがベストです。小説も同じでしょうが、TVの場合、お金を直接貰えないだけに、下司な言い方をすれが、騙してでも引っ張らなければならない。そのためには、省略して、謎を残しながら進めるのが良い。そんなことかも知れません。
(2007,11,14) |
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「テンポがたるい」というご指摘が理解出来ません。 |
「テンポとはイタリア語で「進み具合の速さ」などを表す言葉ですね。「たるい」は、何気なく使っていますが、方言や新語なのかもしれません。「だるい」辺りから生まれたのかな。ちょっと調べてみます。ま、言いたかったことは、視聴者感覚で読むと飽きてしまうので、ちゃっちゃとお話を進めてくださいということです。
(2004.12,19)
「たるい」は、「だるい」からのようです。「味が甘く感ずる」の意とか。「だるい」には「しまりがない」とか「動くのがおっくうである」という意がありますので、上記で用いた意としては間違ってはないかも知れません。ちなみに「ちゃっちゃ」は、今になって気になって調べてみましたら「迅速なさまを表す語。すばやく。さっさと」の意だと、『日本国語大辞典』にありました。用例として浄瑠璃がありましたし、青森や岩手では、今でも使われている言葉のようです。ちなみに私は鹿児島生まれの神戸育ちです。(笑)
(2007.11.17) |
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「ファーストシーンはテーマと反対のことを書け」と教わったのですが…。 |
そんな手法や方法もあるでしょうね。でも技術や前例に拘らずにご自分の思うとおりに進めてはいかがでしょうか。要は視聴者や観客を飽きさせない、驚かせる、そんな創作スタンスが大切だというご意見なのだと思います。
(2003,02,14) |
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「出だしが大切」とは? |
拝見した作品では懸賞公募の上位審査に残ることは困難でしょう。その根拠となる理由は幾つかありますが、まずは「出だし」です。例えば、テレビの現状、仕組みを考えてみましょう。最初の5分以内に視聴者を引き付けることが出来なければ、貴方も「面白くなさそうだ」と他へチャンネルを変えてしまいますよね。審査でもそれと同じことが起こります。応募作品の最初の数枚を読めば、その人がシナリオを書ける人かどうか分かりますし、注意や興味が持てない内容であれば、読み進むのが苦痛になって読まずにさっさと落選させる方へまとめてしまいます。出だしというのはとても大切なのです。この大切な出だしの部分で、貴方の作品は失敗しています。延々と機械の動きについての描写がありますが、これは「説明」であって「物語」ではありませんよね。これでは、話が進展する前に、チャンネルを変えられてしまいます。最初に「どうなるのか?」「何が起こっているのか」など、注意や興味を喚起させて読者や視聴者を引き付ける工夫や努力をせねばなりません。2時間ドラマのサスペンスなどで、事件から入るのもこのためです。物語の世界、状況、設定などを始めの段階で「説明」しなければなりませんが、それは視聴者、観客にとってはアバウトなモノで良く、また映像として、一目瞭然で説明する手法もありますし(映画「裏窓」)、後から物語と絡めたり、一段落した時点で説明するなどの手もありますよね。
(2004・03・14) |
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「もっと緊張感を!」とは、どういうことでしょうか? |
もっとハラハラドキドキさせてください。
(2003.06.08) |
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テーマはどのあたりに書けばよいでしょうか? |
以前ご質問いただいたファーストシーンの扱いに関連しますね。シナリオに限らず、文章の組み立て方には色々あるようです。「文章講座」というのを新設して、その中で取り上げますので、そちらを参考にしてください。ちなみに「ファーストシーンはテーマと反対のことを書け」というのは、対比法の発展系でしょう。それと、ご自分の作品のテーマとやらを過信したり信奉するのは危険です。視聴者や観客に訴えるという創作の姿勢は、シナリオ創作では不向きと考えます。懸賞公募が及ぼした弊害の1つでしょうね。この塾長の意見をご理解いただけないようでしたら、クラムではない、他の道を探られてはいかがでしょうか。
(2003,03,09) |
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構成と「筋」というのは、違うものですか? |
違うかも知れませんね。「あらすじ」に関連する「筋」というのは「流れ」を指していて、構成は「組み立て」を表しているのではないか……私は、そんな理解をしています。一般公開しているシナリオ基礎知識の中の「構成」に手を加えました。そちらを参考に理解を深めてください。
(2006,04,14) |
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ドラマにおける「核」の必要性とは、なんでしょうか? |
物語の中にも中心となる「核」があります。それは山場とか見せ場、或いはテーマとも呼ばれ、時にはそこから全体を作り上げたり、全体が見えたりします。
(2001.12.13) |
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「枝葉に流れている」とは、どういうことでしょうか? |
話の本筋を忘れています。枝葉とは脇で、本筋のストーリーではない方向へ流れています。ドラマは幹を追うべきです。
(2002.09,23) |
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「ドラマが見えていない」とはどういう意味でしょうか? |
展開、流れ、人物など、あらゆる創作上のベース・項目を忘れ、全体像としてご自分の作品が見えていない、捉えていない。
(2005.05.12) |
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「思い入れに注意」とは? |
作者の何らかの創作意図に引きずられた思い入れのことです。物語の流れや人物の言動を強引に、歪曲して描き、ご自分だけが知り、信ずる結論へと強引に導く傾向が見られます。
(2003.04.11) |
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「思い込み注意」とは? |
特に人物、キャラクターへの思い込みが見られます。台詞の中で子供の幼児言葉、老人の「わし」などです。
(2003.04.19) |
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「忘却。大事なことを忘れている」とは? |
ご自分が創って転がしているはずの設定や条件を忘れています。特に登場人物が多い場合に、その人物に与えられたはずの役割を忘れ、事件が多い場合はその解決を忘れ、人物の心情変化ではその原因と結果を忘れがちです。
(2004.11.08) |
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「歳月に留意」とは? |
例えば幼少期に浅い出会いをした人物との再会で、直ぐに思い出したり特定出来ること。事件や事故など、一瞬の目撃で相手の特徴が薄いのに、記憶明確で即断することが出来るなどです。
(2005.07.14) |
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