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場所と時間を指定するモノ。
シナリオのシーンの頭にあり、
通常大きな○の下に撮影する場を、名詞単独で指定する。
原稿用紙では、行の頭から桝目を空けずに○を書き、
シーンが移るたびに1行空けるのが通例。
(改頁でシーンが移る場合は1行空けは必要ないでしょう)
○山田家・居間(夜)
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用語 |
屋内指定
同一の建物や家屋内で独立した空間の指定は『・』で区切って表します。『△△家・居間』 『□□ビル・会議室』など。 |
屋内移動
同一の建物や家屋内での場所移動は『同・』で表します。『同・玄関』 『同・営業3課』など。 |
刻限表示
はしらの最後に( )で表します。昼であればこれを省き、(夜)(深夜)(未明)(早朝)(朝)(翌朝)などと書き表します。なお、シーンごとの撮影が行なわれますので、はしらごとに指定した方が親切です。 |
× ×
例えば電話のやり取りなどのカットバック、刑事の聞き込みや、同一人物の一連の動きなど、敢えてはしらを立てるほどでもなく、むしろテンポや動きを出したい時には、1つのはしらの中を【× ×】で区切って、ト書きを羅列するのも可。はしらを立てるか××かの判断は、台詞があるなしで良いでしょう。 |
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塾長意見・アドバイス |
弊害
はしらについて、様々なご質問を受けます。ルールや先例を学ぼうとするのは結構ですが、基本形を押えた後は自由闊達に表現されてはいかがでしょうか。はしらを立てる基本は「芝居が行なわれる場を指定する」です。ディテールで様々な知識を得ようとすると際限無く、ご自分の中で堂々巡りが繰り返されます。シナリオは学ぶだけで終わるものではなく、そこから新しく創造するものです。視点、スタンスが違うのではないでしょうか。個別のご質問にもお答えしますが、ご質問の前に、基本に照らし合わせてご自分で考えてみてください。枠に嵌まろう、教わろうとする姿勢が、創造を潰す弊害だと考えます。 |
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架空風景 |
実在の風景が変ってしまった場合、それでもそこを指定していいでしょうか。 |
創作視野を広げてみましょう。例えば宇宙を描くSF、実在の風景を撮るためにスタッフを宇宙へ送り込むことは出来ません。例えば時代劇、タイムマシーンがまだ完成していないので、俳優をその時代の風景の中に置けません。ですから実在の風景にこだわる必要はありませんし、その拘りは無駄です。それより何より、貴方は何を描きたいのですか? ドラマではなく風景を描きたいのであれば、脚本家を目指すことはないでしょう。
(2003.02.15) |
その他塾長の意見・アドバイスは、
塾生支援「基礎講座」の中に移転しました。
(2004.02.22)
移転キーワードは以下です。
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基礎講座第17回「はしら」
○ |
シーンナンバー |
刻限指定 |
場所指定 |
季節指定 |
覗き指定 |
翌日指定 |
広域指定 |
移動指定 |
羅列指定 |
抽象はしら |
象徴はしら |
見ると読む |
時間経過(Q&A) |
場面転換(Q&A) |
人物アップ(Q&A) |
木札アップ(Q&A) |
同じシーン(Q&A) |
駄目だし |
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