基礎講座第3回
「素材と着眼」
シナリオ実践塾クラム
次回講座はこちらです。
【第1章】第4回












DVD通販











課題3 「素材と着眼」

前回回答作品全てについて、
その「素材」は何か、
作者の「着眼」とは何か、
1つの単語に重きを置いて言い表して下さい。

素材は1つの単語で表してください。
着眼はその単語を膨らませて表してください。
複数の素材、着眼を見出した場合は、共に羅列してください。


 課題回答の締切は次の金曜日です。
 ワードではなく、テキスト文書(プログラム/アクセサリ/メモ帳)の添付でご提出下さい。

 回答をお寄せくださった方へのみ、
 S(大変良い)A(良い)B(普通)C(努力を要する)の評価を行い、
 翌々日の日曜日にメールを差し上げます。



第3講座『素材と着眼』
素材
 「素材」とはその作品の土台であり、組み立てる材料であり、或いは膨らませる原料でもあります。ご自分が選んだ作品の中から、作者が選んだ素材を沢山見出しましょう。

着眼
 「着眼」とは「注意して見ること」です。「着目」「目のつけどころ」「気の配り方」などといった意味もあります。作品の中から作者の着眼を見出す場合、素材の中の1つがそうであったり、幾つかの素材を集めて、全く違う「着眼」を表す場合もあります。今回の課題では、創作のヒントとなる「素材」を選びながら、作者の「着眼」を推測し、同時に観客・視聴者である貴方が、その作品の何処に「着目しているのか」、或いは何処を重要と捉えて「目をつけているのか」を探りましょう。

観察眼
 同じ「素材」を扱った作品でも、生み出した作者の「着眼」「観察眼」の違いや深さで、作品は変わります。そこから駄作や傑作が生まれます。観客もまた、その違い(作者の着眼・観察眼)で、当たり前の「素材」であっても、その印象や見方を変えて受け止めます。でも、まずは着眼の違いや深さを語る前に、表面的にざッと、貴方が選んだ作品の中から、その作品の核となる「素材」を取り出してみましょう。

単語表現
 「素材」「着眼」は「主題」とは異なります。作家の思い(主題)を伝えるための「素材」であり、それを生かすための「着眼」です。同じ素材でも、貴方なりの着眼から、新たな思いや作品を創造出来ます。素材を一つの単語で表すという課題も、その単語から新たな着想を得る貴方に期待する故です。

眼力
 素材は一つではないはずです。作家として、作家を志す者として、「素材」「着眼」を、作品の中から一つしか見出せないのは、眼力不足ではないでしょうか。

解釈
 課題も講座内容も、難しく捉えて正解を求める必要はありません。シナリオの創作では数字の計算で得られるような答えはありません。解釈も回答も様々で良いのです。要はご自分の中にある感性を磨き、ご自分の秘めた力を引き出す切っ掛けに利用出来れば良いのです。

素材内外
 素材にも「内」と「外」があります。先の講座で「自分自身に問い掛けて得られるテーマと時代が求めているテーマがある」と述べました。「テーマ」を「素材」に置き換えてみて下さい。

解説不要
 「素材と着眼」に説明や解説は必要ありません。作者、製作者は何を選び、何に着目したのかを知れば良いのです。それを知れば、ご自身の創作上のヒントにもなるはずです。評論家を目指しているのでもないのですから、「ここから何かを盗もう」、そんな視点でお気に入りの作品を見直してみて下さい。

家族と恋愛
 結局は家族と恋愛です。


課題補足『主題』
漠然
 家族愛、友情、正義、恋愛とか、「主題」の課題でそれら漠然としたイメージを伝える単語を羅列した受講生がいます。そんな方々は「素材と着眼」の課題回答提出で、行き詰まるはずです。今回の講座で思い当たることがあれば、第2講座の課題再回答を行って下さい。

過多

 主題(テーマ)とは「創作上の中心目的、中心課題、根本的な意図」(前回「主題」参照)のことです。中心や根本が沢山あっては困ります。観客や視聴者の立場で、作品から主題を滅多矢鱈と受け止めるのはご勝手ですが、作家として、送り手側を目指す者が一つに絞れず、見破れないのは問題です。


曖昧

 曖昧な視点や感性で作品を創作しても、観客・視聴者に混乱を与えるだけです。ドラマ、物語には主題が必要です。主題は絞り込んで下さい。それが作者の思いと一致するか、正しいか正しくないかを探るのは、この講座の狙い・目的ではありません。


客観視点
 「主題」を探る上で大切なことは「主観」ではなく「客観」です。「視点」の中心を貴方の感性や思いといった主観に置かず、視点を後ろに引いて、或いは作品の方へ置いて客観的に眺めてみましょう。そうすると、作品は様々な見方(可能性)を提供していて、受け手はただその可能性の一部を見ていたことにも気付く筈です。

主観と客観
 主観で物事(作品)を捉えて書き表しては、ただの感想文や評論文で終わってしまいます。シナリオは常に客観で表現しなければなりません。

愛悪
 「喜怒哀楽」という言葉は、実は後に「愛」と「悪」という語を続けて「六情」と呼びます。与えられた課題をただこなしていても、ご自身の頭の筋肉は解れません。一つの言葉を探求することから、ドラマの主題や素材を得られる場合もあります。

感情
 感情は喜怒哀楽だけで説明出来ません。感情は情緒という言葉でも表せますが、「愛」「悪」以外にも「欲」「驚」「恐」「憎」「恨」「妬」「悔」「憐」「嫌」という、創作上のヒントともなるキーワードが様々あります。ちなみにロボペと呼ばれるペットロボットには感情がプログラムされていますが、それは喜び、悲しみ、怒り、驚き、恐怖、嫌悪という6つだそうです。

概念
 「愛」「悪」などは観念であり概念です。 観念や概念は主題とは成り得ません。喜怒哀楽は内から沸き起こる「感情」ですから馴染みやすく、分かりやすく、伝わりやすいでしょう。けれど「観念」や「概念」を表す言葉は分かりにくく、伝わりにくいモノです。言葉にはそのようなモノがあります。受け手や送り手の資質や感性によって個人差が生じる言葉は、極力避けましょう。

方向性
 観念や概念に或る「方向性」を見出した時に、作品の主題(テーマ)が生まれます。例えば「正義」は概念です。これを「正義は必ず勝つ」或いは「正義の行いも時に人を傷つける」とすれば、漠然とした言葉に方向性が生まれ「主題」となります。

普遍
 普遍的なテーマとして「愛」とか「友情」があります。でもそれは観客や視聴者のレベルで大きくまとめるためのテーマの表現であり、何かを創造しようとする者が語る「テーマ」ではありません。それについては、この講座の第1章第6講座で「ラーメン屋」に例えています。なお、それに類する大きな、世界共通のテーマ(キーワード)には、他に「健康(青春・老い)」「成功」「快適」「尊敬」「成長」「困難・克服」などがあります。

ナウシカ
 塾長の場合、例えば「風の谷のナウシカ」であれば「人類と自然の共存を目指して立ち上がる少女の活躍」という一言表現で作品の内容を表し、主題をまずは「自然との共存」と言い表します。もちろん派生的に 「少女の持つ母性・荒々しさ」とか 「滅び行くモノたちの悲哀とおぞましさ」 など、塾長なりにその他様々取り上げることが出来ると思います。(受講生問い合わせに対するお答え)

流用
 前回の課題回答に対する評価は「A」です。惜しくも「S」を逃した理由は、主題の表現を物語の説明に頼り、流用もしている点。その作品の根っ子や核を探り、そこから貴方の今後の創作に役立つ様々な事々を見出し、創作上での流用もしようというのが、第1章の各課題の狙いです。「こんな作品だから」的な視点での解説、或いはその作品を頼りに、見ないと分らない、伝わらない表現では、今回の課題で言えば、主題を見抜いていないと言わざるを得ませんし、そんな視点・捉え方で創作していては、盗作の恐れがある作品を生み出す可能性もあります。

必要条件
 ちょっと小難しく言えば、創作者を目指す者にとって、物語の説明・解説・分析は十分条件ではありますが、必要条件ではありません。

C評価
 前回の回答に対する評価は「C」です。どうもまだ、この講座の主旨をご理解頂いていないようです。第1章の講座「創造する」の主目的は、「過去の作品からご自身の創作ヒントを得て、盗む」ことにあります。評論、解説、感想など求めておりません。これまでの客人講座配信頁を再度お読みになり、咀嚼して下さい。ご自分の思いだけに捕われて、表面的な理解で済ませ、相手の意図や求めるものを読み取れず、或いは無視してご自分の考え・判断を押しつけていては、今後のご活動上で、致命的な欠陥と受け取られる恐れもあります。(回答は「テキスト文書で」とも表記しております) また、どんな作品にも必ずテーマはあります。表面的に捉えて、踏み込んだ理解・判断・分析をなさらないから、それを見出せないのではないでしょうか。と同時に、提示された主題は、全て抽象的で曖昧です。ご自分の中でしっかりと作品を掴まえていないから、言い表せないのでしょう。そしてそんな曖昧なままの表現では、幾ら言い表したつもりでも、読み手に共通のイメージを持って貰うことは困難です。

クラムサイト内検索

お薦めの映画(DVDレンタル)


シナリオ創作 古典映像教科書(ストリーミング)
グランド・ホテル 駅馬車 カサブランカ 哀愁 或る夜の出来事
グランド・ホテル 駅馬車 カサブランカ 哀愁 或る夜の出来事

古典をまとめて観るなら、こちら↓がお得でお薦めです。
見放題chライト








クラム事務局 zimu@kuram.tv



アドバイザ^

1985年(昭和60年)
「太陽にほえろ!」 
副題「恐ろしい」
脚本家デビュー

刑事ドラマ、時代劇
サスペンスなどTVドラマ
舞台、Web
モバイルドラマなど作品多数

各局シナリオ懸賞公募
審査員歴任
応募作品
年間200本以上拝読

専門学校指導加え
これまでに拝見した
新人脚本数は
5000本を超えている。

塾長詳細こちら


見放題chライト