サスペンス物などでは必要ですね。でも、何処まで誰を騙すかという前提を、まずは考える必要があります。観客・視聴者を騙すのが目的で、それを一緒に創る仲間も騙す必要があるかどうかとね。(笑) 確かに台本を読んで「そうか、こいつがそうだったのか!」とPやDたちを唸らせるのは快感でしょうが、必要最低限の情報は台本の中で与えておかなければなりません。簡単な方法は、表記を単純に「男」「女」にするのですが、その先に良くある手法として、「男」と思わせて「女」だったという手があります。その場合は「怪しげな人物の陰」みたいなト書きで済ませます。この場合、その人物は大抵無言で見守ったり、襲ったりするのですから、台詞表記はなく、名前でばれる心配はありません。また、声を表す場合は、ボイスチェンジャーなどを使うでしょうから、ト書きにそう書き、「Bの声」とかにしましょうか。いずれにせよ、表示はこのように簡単なので、騙すテクニックにお互い知恵を絞りましょう。
(2003.04.09) |