基礎講座第8回
登場人物@主人公
シナリオ実践塾クラム
次回講座はこちらです。
【第2章】第9回

課題8

 あなたが選んだ各作品の主人公たちが、
その魅力を表していると思えるシーン
をシナリオで再現して下さい。
 

  シーンの数や枚数に制限はありません。
  記憶やイメージを大切にして、
ご自分なりのシナリオ表現を心掛けてみて下さい。
  主人公の魅力を表す台詞を、創作してでも、必ず入れて下さい。



 締切は次の金曜日です。
 朱を入れて、添付で指導・アドバイスを行う場合があります。そのため、
 
※テキストではなく、ワード文書でご提出下さい。

 第2章以降、「S」「A」「B」などの評価は致しません。



第8講座「登場人物@」
魅力
 映画もテレビドラマも、そして漫画やゲーム、小説など、あらゆる物語には主人公がいます。そして魅力的な主人公がいて始めて物語・ドラマが成立しています。ではまず貴方が選んだ作品の主人公は誰か、そしてその人物の何処に魅力を感じたのか、そこに視点を向けてみましょう。

魅力要素
 魅力的な主人公には、その魅力を惹き立てる様々な要素・要因が用意されています。例えば主人公の職業や家庭などの生活環境が、観客や視聴者にとって身近であったり、興味あるモノであったりします。或いは、そんな主人公に障害や枷などが与えられ、ユニークな性格や探求心、困難に立ち向かう不屈の精神などが露わになったりして、その魅力が際立ちます。貴方が選んだ作品にはどのような要素が組み込まれているのか、それを見破ってみましょう。

貫通行動
 主人公が、何を、何故、そして如何にその思いや行動を貫き通すか、それが観客を引っ張ります。英語で言えば「Wants」と「Needs」が重要な要素になっている筈です。彼や彼女たちを突き動かすモノは、強い動機です。でも現実とのギャップで葛藤が生まれ、主人公のWants(欲求)があり、Needs(切望)が浮き彫りになって物語が進行するのです。


 視聴者・観客を引きつける魅力的な主人公には、必ず何か「枷」(人の行動を束縛するモノ)が与えられています。例えば、時間、場所、モノや状況、秘密、約束や掟、人間関係、誤解、社会性、それらから生じる心の葛藤や、もっと直接的な肉体的束縛などです。

葛藤
 主人公の魅力を際立たせるモノの1つに、主人公の秘めた「葛藤」があります。葛藤については、この講座の第4回「対立と葛藤」をご参照ください。

成長
 ドラマを観ている人たちは何を求めているか、その一つに「人物の成長」があります。

ニート
 【NEET】〔Not in Employment, Education or Training〕雇用もされず、教育もなく、その上トレーニングもしないでぶらぶらしている人。そんな主人公に魅力はありませんね。主人公は何かを求め、成長して行く人物です。

年齢蓄積
 人物がドラマの進行に合わせて歳を取る作品があります。大概は役者のメーキャップや扮装、演技などで分かり、説明の必要もありませんが、それ以外の説明方法もあります。例えば単純にタイトルで「○○年後」と表す方法。ナレーションや台詞のやり取りで、「あれから○○年」と語らせる手、季節や風景の移り変わりで見せる手法などです。貴方が選んだ作品の中にそれを見出してみてください。

動物
 動物が主人公でも、結局は擬人化していますよね。

クラム事務局 zimu@kuram.tv